サーキュラーエコノミーへの移行=Transitionをいかにデザインすべきか

サーキュラーエコノミーへの移行=Transitionにあたって、その際の産業生態系やそれを取り巻く制度設計や人材育成はどうあるべきか、そしてこのデザインプロセスを下支えする新たな価値観や世界観はいかに獲得できるかなどについて、多様なバックグラウンドを持った有識者とともに議論を深めます。

詳細情報:Circular Design Praxis Newsletter

日時
2023年8月25日[金] 13:00-18:00
2023年8月26日[土] 9:30-18:00 一般参加可
2023年8月27日[日] 9:30-17:00 一般参加可

会場
京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab
オンライン配信あり

登壇者(敬称略・五十音順)
赤間陽子 [Associate Professor, RMIT University]
天沢逸里 [東京大学 特任准教授]
岩瀬大地 [東京造形大学 准教授]
奥林里子 [京都工芸繊維大学 教授]
工藤尚悟 [国際教養大学 准教授]
河内幾帆 [金沢大学 准教授]
西塔大海 [合作株式会社 取締役]
曽我修治 [日立製作所 研究開発グループ]
田崎智宏 [国立環境研究所 資源循環社会システム研究室]
田中浩也 [慶應義塾大学 教授]
津田和俊 [京都工芸繊維大学 講師]
中村 寛 [多摩美術大学 教授]
早渕百合子 [九州大学 准教授]
水内智英 [京都工芸繊維大学 准教授]
水野大二郎 [京都工芸繊維大学 教授]
峯村昇吾 [造形構想株式会社 代表取締役]
湯浅亮平 [慶應義塾大学 特任講師]
株式会社Re:Public

プログラム
8月26日(土)
〈Greetings 9:30-10:15〉
シンポジウムの目的や流れを共有し、参加者同士の簡単な顔合わせをする。

〈Session A 10:20-12:00〉
自律分散的な資源循環:Autonomous, Distributed and Circular Flow
田中浩也・田崎智宏

ギガトンの氾濫とも呼ばれる大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会をいかに脱却し、適量生産・自律分散・資源循環型の社会に移行するか。製品の環境負荷や循環性をデータ共有するデジタル製品パスポートの政策や、デジタルファブリケーションにより都市の自律性を高めるファブシティの実践など、デジタルデザインを用いたアプローチが模索されている。国際社会や国のマクロな環境政策の動向をつかみ、地域資源循環プラットフォームの萌芽的事例を参照しながら、ありうる未来の資源循環について具体的に議論したい。

〈Session B 13:30-15:10〉
ビジネスとインダストリアル・エコロジー:Business and Industrial Ecology
奥林里子・天沢逸里・河内幾帆

循環や連携に基づく産業生態系は、Journal of Industrial Ecology の発刊(1997年)を端緒に、通産資料調査会​​による『産業と環境』(1998年)の特集や原田幸明らの尽力によってライフサイクル思考と連携しながら発展を遂げてきた。しかし、依然として生産時のゼロウェイスト化や、廃棄物の再利用やインバース・マニュファクチュアリング、あるいはシェアやレンタルなどの余剰資源の有効活用など、持続可能な経済・技術的システム構築は道半ばである。消費者の行動変容を含むシステミックな産業構造の変化には今何が求められるのか、有識者らと共に多角的に議論する。

〈Session C 15:30-17:10〉
土着のふるまい:Place-Based and Indigenous Practice
中村 寛(オンライン)・岩瀬大地

前近代から継承されてきた各地域にざした知恵は、近代が見過ごしてきた多元的な視座を有している。そうした土地に根ざした知恵を顕在化させ、共有知とすることは今後のサーキュラーデザインの展開にとりどのような意味を持ちうるのか。加えて、地球環境問題は巨視的にはグローバルな課題でありがなら、ローカルに固有な要件の複雑な絡み合いが連鎖するかたちで起こっている。そうした土地固有の文脈をいかに取り扱うべきか、議論を深める。

8月27日(日)
〈Reflection 9:30-9:55〉
初日のセッションを振り返り、議論や課題を整理する。

〈Session A 10:00-11:30〉
土地に根ざすサーキュラーデザイン
西塔大海・曽我修治・湯浅亮平

土地に根ざした(=place-basedな)サーキュラーデザインを実践するためには、それぞれの土地に特有の資源や利害関係者、そしてその土地を取り巻く自然環境の間に立ちあがる関係性、すなわちその土地のエコロジーを再構築する必要がある。この作業を進めるにあたっては、資源の特定や利害関係者の巻き込み、外部との連携など、戦略的な判断が多々求められる。このセッションでは、滋賀県は長浜に色濃く残る江戸時代の循環型社会を基点としながら、現在進行形で土地に根ざしたサーキュラーデザインを実践する方々をお呼びして、そうした活動の土台となるエコロジーを(再)構築するにあたっての課題や可能性についてお話していただく。

〈Session B 12:00-13:00〉※Session Cと同時開催
サーキュラーデザインの人材育成
工藤尚悟・水野大二郎

効率性を追求した大量生産を前提とする近代的なデザインに比べ、サーキュラーデザインの実践は、物質が実際に循環する土地の伝統や風土、その土地に生きる利害関係者やその場を取り巻く自然環境といった多様な要素の上に成り立っている。このことは、従来の、教室やアトリエである程度完結していた学習環境から、土地ごとの文脈に深く入り込むことを可能にする、より社会的で実践的な学習環境への移行が求められていることを意味している。この新しい学習環境はどのような要素で構成されているのか、また、その環境を整備する上でどのような課題があるのか。このセッションでは、新たなデザイン教育のあり方を実践を通して模索している大学関係者をお呼びして、循環型社会への移行を担う人材が育まれる学習環境をいかに整えるべきかについて議論する。

〈Session C 12:00-13:00〉※Session Bと同時開催
サーキュラーデザインの制度設計
早渕百合子・峯村昇吾

2022年4月にプラスチック資源循環促進法が施行され、プラスチック使用製品のライフサイクル全般に関わる多様なステイクホルダーの取り組みを促進する基盤が整った。環境配慮設計の標準化や認定制度の整備についても今後、製品分野ごとに進められることが予定されており、サーキュラーエコノミーへ移行するための効果的な第一歩として注目が集まっている。しかし、土地に根ざしたサーキュラーデザインの実践を社会に広く促すためには、このほかにも関連法制度との関係性の整理、再生品の基準・ルールの整備、プラスチック以外の資源に関する環境配慮設計の促進策、官公庁の調達制度の刷新など、さまざまな制度的な課題を解決する必要がある。このセッションでは、制度設計の観点から、いかにサーキュラーデザインの実践を促進するための環境が整備できるかについて議論する。

〈基調講演 14:30-16:30〉
赤間陽子

定員
会場参加(一般):8/26,27 各日程 20名程度
オンライン参加:定員なし

申込
以下のURLにアクセスし、お申し込みください
https://peatix.com/event/3625334

*要事前申込み、申込先着順
チケット購入者は1ヶ月限定でアーカイブ動画が閲覧できます。
京都工芸繊維大学の学生は参加無料となりますので、無料コードを使ってお申込みください。

共催
Circular Design Praxis
株式会社リ・パブリック

サーキュラーエコノミーへの移行=Transitionをいかにデザインすべきか

サーキュラーエコノミーへの移行=Transitionにあたって、その際の産業生態系やそれを取り巻く制度設計や人材育成はどうあるべきか、そしてこのデザインプロセスを下支えする新たな価値観や世界観はいかに獲得できるかなどについて、多様なバックグラウンドを持った有識者とともに議論を深めます。

詳細情報:Circular Design Praxis Newsletter

日時
2023年8月25日[金] 13:00-18:00
2023年8月26日[土] 9:30-18:00 一般参加可
2023年8月27日[日] 9:30-17:00 一般参加可

会場
京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab
オンライン配信あり

登壇者(敬称略・五十音順)
赤間陽子 [Associate Professor, RMIT University]
天沢逸里 [東京大学 特任准教授]
岩瀬大地 [東京造形大学 准教授]
奥林里子 [京都工芸繊維大学 教授]
工藤尚悟 [国際教養大学 准教授]
河内幾帆 [金沢大学 准教授]
西塔大海 [合作株式会社 取締役]
曽我修治 [日立製作所 研究開発グループ]
田崎智宏 [国立環境研究所 資源循環社会システム研究室]
田中浩也 [慶應義塾大学 教授]
津田和俊 [京都工芸繊維大学 講師]
中村 寛 [多摩美術大学 教授]
早渕百合子 [九州大学 准教授]
水内智英 [京都工芸繊維大学 准教授]
水野大二郎 [京都工芸繊維大学 教授]
峯村昇吾 [造形構想株式会社 代表取締役]
湯浅亮平 [慶應義塾大学 特任講師]
株式会社Re:Public

プログラム
8月26日(土)
〈Greetings 9:30-10:15〉
シンポジウムの目的や流れを共有し、参加者同士の簡単な顔合わせをする。

〈Session A 10:20-12:00〉
自律分散的な資源循環:Autonomous, Distributed and Circular Flow
田中浩也・田崎智宏

ギガトンの氾濫とも呼ばれる大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会をいかに脱却し、適量生産・自律分散・資源循環型の社会に移行するか。製品の環境負荷や循環性をデータ共有するデジタル製品パスポートの政策や、デジタルファブリケーションにより都市の自律性を高めるファブシティの実践など、デジタルデザインを用いたアプローチが模索されている。国際社会や国のマクロな環境政策の動向をつかみ、地域資源循環プラットフォームの萌芽的事例を参照しながら、ありうる未来の資源循環について具体的に議論したい。

〈Session B 13:30-15:10〉
ビジネスとインダストリアル・エコロジー:Business and Industrial Ecology
奥林里子・天沢逸里・河内幾帆

循環や連携に基づく産業生態系は、Journal of Industrial Ecology の発刊(1997年)を端緒に、通産資料調査会​​による『産業と環境』(1998年)の特集や原田幸明らの尽力によってライフサイクル思考と連携しながら発展を遂げてきた。しかし、依然として生産時のゼロウェイスト化や、廃棄物の再利用やインバース・マニュファクチュアリング、あるいはシェアやレンタルなどの余剰資源の有効活用など、持続可能な経済・技術的システム構築は道半ばである。消費者の行動変容を含むシステミックな産業構造の変化には今何が求められるのか、有識者らと共に多角的に議論する。

〈Session C 15:30-17:10〉
土着のふるまい:Place-Based and Indigenous Practice
中村 寛(オンライン)・岩瀬大地

前近代から継承されてきた各地域にざした知恵は、近代が見過ごしてきた多元的な視座を有している。そうした土地に根ざした知恵を顕在化させ、共有知とすることは今後のサーキュラーデザインの展開にとりどのような意味を持ちうるのか。加えて、地球環境問題は巨視的にはグローバルな課題でありがなら、ローカルに固有な要件の複雑な絡み合いが連鎖するかたちで起こっている。そうした土地固有の文脈をいかに取り扱うべきか、議論を深める。

8月27日(日)
〈Reflection 9:30-9:55〉
初日のセッションを振り返り、議論や課題を整理する。

〈Session A 10:00-11:30〉
土地に根ざすサーキュラーデザイン
西塔大海・曽我修治・湯浅亮平

土地に根ざした(=place-basedな)サーキュラーデザインを実践するためには、それぞれの土地に特有の資源や利害関係者、そしてその土地を取り巻く自然環境の間に立ちあがる関係性、すなわちその土地のエコロジーを再構築する必要がある。この作業を進めるにあたっては、資源の特定や利害関係者の巻き込み、外部との連携など、戦略的な判断が多々求められる。このセッションでは、滋賀県は長浜に色濃く残る江戸時代の循環型社会を基点としながら、現在進行形で土地に根ざしたサーキュラーデザインを実践する方々をお呼びして、そうした活動の土台となるエコロジーを(再)構築するにあたっての課題や可能性についてお話していただく。

〈Session B 12:00-13:00〉※Session Cと同時開催
サーキュラーデザインの人材育成
工藤尚悟・水野大二郎

効率性を追求した大量生産を前提とする近代的なデザインに比べ、サーキュラーデザインの実践は、物質が実際に循環する土地の伝統や風土、その土地に生きる利害関係者やその場を取り巻く自然環境といった多様な要素の上に成り立っている。このことは、従来の、教室やアトリエである程度完結していた学習環境から、土地ごとの文脈に深く入り込むことを可能にする、より社会的で実践的な学習環境への移行が求められていることを意味している。この新しい学習環境はどのような要素で構成されているのか、また、その環境を整備する上でどのような課題があるのか。このセッションでは、新たなデザイン教育のあり方を実践を通して模索している大学関係者をお呼びして、循環型社会への移行を担う人材が育まれる学習環境をいかに整えるべきかについて議論する。

〈Session C 12:00-13:00〉※Session Bと同時開催
サーキュラーデザインの制度設計
早渕百合子・峯村昇吾

2022年4月にプラスチック資源循環促進法が施行され、プラスチック使用製品のライフサイクル全般に関わる多様なステイクホルダーの取り組みを促進する基盤が整った。環境配慮設計の標準化や認定制度の整備についても今後、製品分野ごとに進められることが予定されており、サーキュラーエコノミーへ移行するための効果的な第一歩として注目が集まっている。しかし、土地に根ざしたサーキュラーデザインの実践を社会に広く促すためには、このほかにも関連法制度との関係性の整理、再生品の基準・ルールの整備、プラスチック以外の資源に関する環境配慮設計の促進策、官公庁の調達制度の刷新など、さまざまな制度的な課題を解決する必要がある。このセッションでは、制度設計の観点から、いかにサーキュラーデザインの実践を促進するための環境が整備できるかについて議論する。

〈基調講演 14:30-16:30〉
赤間陽子

定員
会場参加(一般):8/26,27 各日程 20名程度
オンライン参加:定員なし

申込
以下のURLにアクセスし、お申し込みください
https://peatix.com/event/3625334

*要事前申込み、申込先着順
チケット購入者は1ヶ月限定でアーカイブ動画が閲覧できます。
京都工芸繊維大学の学生は参加無料となりますので、無料コードを使ってお申込みください。

共催
Circular Design Praxis
株式会社リ・パブリック