Photo: Suguru Kobayashi

本学修了生の八木祐理子さんらが参加するグループがコペンハーゲンで開催されるCHART Art Fair建築コンペで最優秀賞を受賞しましたYuriko Yagi, an alumni of the master degree of Architecture, won a architectural competition in CHART Art Fair 2017

本学大学院を修了生である八木祐理子さんらのグループ「YATA」が、2017年9月1日から3日にかけてコペンハーゲンで開催されていた現代アートの祭典CHART Art Fairでのパビリオン設計コンペにて最優秀賞を受賞しました。

2013年、ギャラリー・スザンヌオッテセン、ガレリ・ボービガーガード、アンデルセン現代美術館などによって設立されたCHART Art Fairは、ART FAIR、DESIGN、SOCIALというプログラムを通じて伝統的なアートフェアの垣根を取り払い、新たな現代アートの祭典に取り組んでいます。2014年から始まるSOCIALプログラムのCHART Architectureは、北欧のデザインスクールを卒業した若き建築家の登竜門として知られています。

“THE LIVIN CITY”をテーマに掲げた2017年のコンペティションの審査員には、BIG Bjarke Ingels Groupの建築家で創始者であるBJARKE INGELS、SUPERFLEXの共同設立者であるBJØRNSTJERNE CHRISTIANSENなど世界的に活躍する建築家が名を連ねています。

修士課程在籍中にトビタテ!留学JAPAN制度の第一期生としてコペンハーゲンへ渡った八木さんは、インターンシップを経て、2017年3月に本学を修了しました。修了後、再びコペンハーゲンへ渡り、ワークショップの運営やインターンシップを行いながら、現地で活動する建築家の高田一正さん、日本で構造事務所に勤める富岡庸平さんとYATAというグループでコンペティションに参加していました。建設費用をクラウドファンディングを通じて集めるなど、建設前から国内外で注目を集める提案を行っていました。

以下、八木さんから今回のコンペティション・レポートを掲載いたします。

Photo: Suguru Kobayashi

・プロジェクト概要
今回私達が参加したCHARTのような短期間のイベントに対し、従来のパビリオンがそうであるような、数十年でも耐え得るような建築の強さを設定するのではなく、1週間だけ耐え得る「適切な建築強度の設定」ということを新たなサステイナブルデザインの在り方として提案しました。その視点からデザインされたPaper pavilionは、これまで一般的に建築素材として使用されてこなかった、都市で大量に廃棄される「紙」を建築素材として考え直す実験的作品となりました。

初期のデザインイメージとして持った「ミノムシ」は、身の回りのものを集めて巣を作りその場所の個性を表現するように、Paper Pavilionはその都市で使用された紙を纏います。そうすることでパビリオンのファサード全体に都市の人々の活動が表れ、今年のCHART Art Fairのテーマである “The Living City” を体現するものになると考えました。加えて、使用される一枚一枚の紙に反映された情報はパビリオンと来訪者との活発なインタラクションを生み出し、従来の素材では成しえなかったイベント建築の在り方を提示しました。その点が高く評価され、本建築は今年のCHART最優秀パビリオンに選出されました。

主な構造は移築可能なように設計されており、移動した先々の都市の色を反映し、常に異なる個性を帯びることができます。今回製作されたパビリオンは実際に移築され、コペンハーゲン中心地に位置するKunsthal Charlottenborg美術館のレセプションとして今後使用されることが決定しています。



From left: Yohei Tomioka, Kazumasa Takada, Yuriko Yagi


略歴
八木祐理子 (Yuriko Yagi)
京都工芸繊維大学造形工学課程を卒業後、同大学院に進む。大学院在学中にデンマーク・コペンハーゲンに渡航し、建築設計事務所であるADEPT、Atelier Lise Juelにて約1年間インターンとして勤務する。2017年春に修士課程を修了後、再びデンマークに戻り、日本人学生のためのワークショップにオーガナイザーとして参加するなど、幅広く活動を始めている。

高田一正 (Kazumasa Takada)
早稲田大学建築学科卒業後、デンマーク王立芸術アカデミーへ進学。2017年、同大学院修士課程修了し、デンマーク建築家協会公認建築家(MAA)となる。LIXIL国際建築設計競技最優秀賞(2016)、JIA全国卒業設計コンクール銀賞(2015)ほか受賞多数。現在はコペンハーゲンを拠点とし世界を視野に建築活動を展開している。

富岡庸平 (Yohei Tomioka)
東京理科大学工学部建築学科卒業、東京大学大学院修了。大学院在学中にリスボン大学(ポルトガル)へ留学の後にスイスにある構造エンジニアリング事務所Schnetzer Puskas Ingenieureにてインターンシップを経験し帰国。現在は佐々木睦朗構造計画研究所に勤務し、構造デザインを担当している

CHART Art Fair 2017



隔週月曜日発行のメールマガジン、D-labの活動をまとめてお届けします。


YATA co-founded by Kazumasa Takada, Yohei Tomioka and Yuriko Yagi, who is an alumni of the master degree of Architecture in Kyoto Institute of Technology, won a architectural competition in CHART Art Fair 2017 in Copenhagen as a first prize.

Yuriko send us a report from Copenhagen.

Photo: Suguru Kobayashi

YATA proposes an “appropriate durability” as a new sustainable design method: not to setup excessive architectural strength to the pavilion but rather construct with appropriate materials that are durable only for a period of the event. From this perspective, Paper Pavilion is designed by reconsidering paper as architectural material in order to create the appropriate pavilion for 4 days last event, CHART. In this condition, paper is the most suitable material that is sustainable and strong enough material to accommodate this short-term event.

A “bagworm” is the initial design image of this project which creates its nest by collecting surrounded materials and well represents the characteristic of the place. Likewise, Paper Pavilion wraps itself with papers from the city, showcasing the citizens’ urban activities, thus celebrates “Living City”.  There are lots of good effects to use papers for the building material but what we appreciate the most is the interactive effect between visitors and the pavilion. These concepts were highly praised by Juries, and we won the 1st prize of this year.

The main structure of the pavilion is designed movable. This enables the pavilion to be replaced to other cities and rebirth itself with new colors of various places. Moreover, the papers used for the pavilion can be recycled with existing recycle system of the city after the fair.

From left: Yohei Tomioka, Kazumasa Takada, Yuriko Yagi


Architects; Kazumasa Takada, Yuriko Yagi, Yohei Tomioka

CHART Art Fair 2017



D-lab send news summary every other Monday.


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